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第5回 檸檬小説コンテストの入選作品が決定しました!テーマは「春」でした。

4名の審査員がそれぞれ10点の持ち点を持って全応募作品を読み、良いと思った作品に加点していく方式で審査を行いました。
グランプリ受賞1作品、準グランプリ受賞4作品を発表いたします!

審査員全員が点を入れ、うち1名が最高点をつけました。全員の点が入ったのは本作品のみでした。
「ヒノキ」と「杉」を名前に冠した、花粉症に悩む男女の会話でお話は進みます。友人同士の日常を切り取った作品という体なのですが、後半は一気に恋愛色が強くなり、なるほどそう来たか!という結末に。コンパクトにまとまった良作でした。
テンポが良く読みやすいので、あまり考えずにどんどん読めてしまうのが本作品の最大の魅力だと思います。「心の声」機能が効果的に使われているのも良かったです。複数の登場人物の「心の声」が見えていると、ストーリーの先が読めてしまうことが多いのですが、本作は2人の登場人物の心の声が交互に現れるものの、作品の質を下げずに成立していました。
少し気になったのは、1話を読み終わった段階で「杉山さん」が男性か女性かがややわかりにくく、恋愛に発展しそうな雰囲気があまりしないことです。読者が「恋愛カテゴリ」に掲載されている小説を読むときは「恋愛小説を読みたい!」と思って読み始めるわけなので、ここで離脱してしまう人がいるかもしれないと思いました。


審査員の1人が最高点をつけました。
「高校時代に憧れていた先生」と「卒業式で告白されたけど断ってしまった幼なじみ」の2人と、同窓会で7年ぶりの再会を果たすお話です。
7年という月日が経過したことで「先生と生徒」という心理的な障壁もほぼなくなり、そして告白を断らなければならなかった理由も消えてしまった。時を経て大人になった主人公はどちらを選ぶのか……?
こんなうらやましいシチュエーション体験してみたい!と心を躍らせた人がいた一方で、ややありきたりでオリジナリティに欠けるのではないか?と思った人もおり、評価が分かれました。
過去の出来事と現在とが交錯しながら物語は進みますが、1話の長さが適切で場面展開がわかりやすいので「これは過去の話なの?現在なの?」と、考えなくても読み進められたのは良かったと思います。
先生のキャラクターも魅力的です。ただ、先生が魅力的なわりに幼なじみの描写はややベタで魅力が伝わってきにくいため、それもあって結末に「取って付けた」感が出てしまったように思います。

高校2年生の春、親の転勤で転校することになった主人公は、転入先の高校で「桜部」なる部の手伝いをすることになり……というお話です。
文章はテンポ良く読みやすく、1話が短めでどんどん読み進められます。登場人物の名前の付け方がすべて桜にちなんでいたりするのもおしゃれだし、セリフが自然で、わざとらしさがないのも良いです。
これからおもしろくなりそう……と思いながら読んでいたら「あ!ここで終わりなのか」という感じで終わってしまい、それがちょっと残念でした。
「桜部」というちょっと不思議な部の活動を描いた作品ではあるのですが、もう一歩踏み込んで、活動を通して部員との心の交流があったり、転校生である主人公の心境の変化だったりを見てみたかったなと。「桜部シリーズ」という青春小説シリーズのプロローグ、という雰囲気だったので、続きがあれば読んでみたいです。

審査員の1人が最高点をつけました。グランプリの「ヤツがきた。」とのW受賞となります!おめでとうございます!
言葉の選び方が自然で、長めの作品ですがテンポ良く読み進めることができます。銀髪くんのキャラクターが立っており、主人公と銀髪くんの、特に終盤のやりとりがとてもかわいいです。
ただ、中盤少し中だるみしてしまう印象があり、一つのセリフをいくつもの吹き出しに分けて長セリフにならないように工夫されていますが、タップする指が重くなってしまうことが何度かありました。
主人公はちょっと天然な性格で設定されており、それは描写からも十分に伝わってきます。そのため中盤で明かされる本作品の「仕掛け」に、主人公はなかなか気づかないものの、そのこと自体は不自然ではないのです。ですが、おそらく読者は主人公よりもずっと早く、仕掛けに気づいてしまうのですよね。
そうすると、主人公が仕掛けに気づいた後のストーリーが気になってしまうので「早く気がつけばいいのに」と思ってしまい「長さ」を感じてしまうのではないかと。序盤~中盤をもう少しコンパクトにまとめるとよりクオリティが上がったのではないかと思います。

審査員の1人が最高点をつけました。
「好きな人が自分の親友を好きになってしまった」という、ありがちなシチュエーションではありますが、多くの女子が近い経験をしているであろうというテーマなので、共感は呼びやすいと思います。
主要な登場人物を3人に絞ったことや、メッセンジャーのやり取りと直接の会話でアイコンを変えているところなど、読みやすくするための工夫が感じられて良いです。
ただ「共感を呼びやすい」ことはイコール「ベタになりやすい」とも言えます。現時点で学生だったり、あるいは王道ラブストーリーが好きな人には好感度の高い作品だったと思いますが、そうではない人に対してアピールできるポイントは少なかったかもしれません。
「桜の木の言い伝え」についても「ありがち」と受け取った人と「映像化して見てみたい」と受け取った人に分かれました。キャラクターに強い魅力があったり、文章やセリフの言い回しが美しかったりというような魅力があれば、「ありがち」は「王道」に変わると思います。

賞品のAmazonギフト券は郵送ではなく、マイページ上にギフトコードを表示する形で差し上げる予定です。

6月14日ごろ、受賞された方のマイページにギフトコードをお届けしますので、チェックしてみてくださいね。
第7回コンテストも現在応募受付中です!たくさんのご応募、お待ちしています!